HOME 安全性の追求原料段階における対策 献血血漿における対策について

原料段階における対策

献血血漿における対策について

献血由来血漿分画製剤の原料血漿は、日本赤十字社による国内献血によって確保され、日本血液製剤機構に供給されています。日本赤十字社では原料となる血漿の安全性を高めるためにこのような種々の対策が実施されています。

原料段階における対策<献血血漿>

献血受付時の本人確認

献血受付時には、検査目的での献血を防止するため、身分証明書等の提示をお願いし、本人確認を実施しています。

問診はスクリーニング不可能な病原体に対して感染の危険性を排除できる方法であり、また、スクリーニングを実施している病原体に対しても感染初期の検査で検出されない時期(ウインドウ期)の血液の排除にも有効です。
HIV、肝炎などのウイルス感染やクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関連するものの他、マラリア等の感染症のリスクについても確認しています。以下はHIV及びCJDに関する問診項目です。

医師による問診
HIV
「6カ月以内の不特定の異性または新たな異性との性的接触」
「6カ月以内の男性どうしの性的接触」
「6カ月以内の麻薬、覚せい剤の使用」
「エイズ検査の結果が陽性だった(6ヵ月以前も含む)」等
CJD
CJDまたは類縁疾患と医師に診断された
CJDまたは類縁疾患と診断された血縁者の有無
人由来成長ホルモン注射の投与経験
角膜移植の経験
硬膜移植を伴う脳外科手術の経験
ヒト胎盤(プラセンタ)由来製剤の注射の投与経験
欧州滞在歴

血液事業部会運営委員会にて欧州通算滞在歴と滞在期間について見直しが行われ、平成21(2009)年12月11日に下表のように英国の通算滞在歴が「1日以上(1996年まで)」から「1か月以上(1996年まで)」に変更されました。これに伴い、日本赤十字社による献血制限の緩和は平成22(2010)年1月27日より実施されています。

現在(2010年1月27日以降)の海外滞在歴による規制については以下の通りです。

  1. 英国に1980(昭和55)年から1996(平成8)年までに、通算1カ月(31日)以上の滞在歴のある方。
  2. 英国に1997(平成9)年から2004(平成16)年までに、通算6カ月以上の滞在(居住)歴のある方(通算6カ月の計算には1の滞在(居住)歴も含みます)。
  3. アイルランド、イタリア、オランダ、サウジアラビア、スペイン、ドイツ、フランス、ベルギー、ポルトガルに、1980(昭和55)年から2004(平成16)までに、通算6カ月以上の滞在(居住)歴のある方(通算6カ月の計算には1、2、4の滞在(居住)歴も含みます)。
  4. スイスに1980(昭和55)年から今日までに、通算6カ月以上の滞在(居住)歴がある方(通算6カ月の計算には1、2、3の滞在(居住)歴も含みます)。
  5. オーストリア、ギリシャ、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ルクセンブルグに、1980(昭和55)から2004(平成16)年までに、通算5年以上の滞在(居住)歴のある方(通算5年の計算には1、2、3、4、6の滞在(居住)歴も含みます)。
  6. アイスランド、アルバニア、アンドラ、クロアチア、サンマリノ、スロバキア、スロベニア、セルビア(2008年に分離独立した「コソボ」含む)、チェコ、ノルウェー、バチカン、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、マルタ、モナコ、モンテネグロ、リヒテンシュタイン、ルーマニアに、1980(昭和55)年から今日までに、通算5年以上の滞在(居住)歴がある方(通算5年の計算には1、2、3、4、5の滞在(居住)歴も含みます)。
抗原・抗体検査等

献血された血液については、ALT(GPT)の検査や、HIV、HTLV-I、HBV、HCV、梅毒そしてヒトパルボウイルスB19に関する抗原あるいは抗体検査等が実施されます。

  • HBs抗原
  • 抗HIV-1/2抗体
  • 抗HCV抗体
  • ALT(GPT)
  • 抗HTLV-I(ヒトTリンパ球向性ウイルス I型)抗体
  • 抗HBc抗体
  • 梅毒血清学的検査
  • ヒトパルボウイルスB19抗原
核酸増幅検査(NAT)

献血された血液について、HBV、HCV、HIVウイルスの核酸増幅検査(NAT)を実施し、それらウイルス遺伝子が検出されないことを確認します。

2014年(平成26年)8月1日から、献血者1人分の血液ごとにNATを行う「個別NAT」を全国8カ所の検査施設で実施し、更なる安全性向上に努めています。

また献血者自身から問診事項に対する回答を修正する必要があると考えた場合に献血した当日に献血者が血液センターへ連絡する自己申告制度(コールバック)を設けています。

自己申告制度(コールバック)

献血者が問診事項に対する回答を修正する必要があると考えた場合、献血した当日中に献血者が血液センターへ連絡する制度です。

さらに日本赤十字社では献血由来血漿分画製剤の安全対策及び安定供給に資するために原料血漿を6カ月以上貯留保管しており、血液センターや医療機関から献血後情報または輸血後情報があった場合、該当する原料を排除して製造することができます。

原料血漿の貯留保管

献血由来血漿分画製剤の安全対策及び安定供給に資するために、原料血漿を貯留保管しています。製造前に6ヵ月以上貯留することにより、血液センターや医療機関から献血後情報または輸血後情報があった場合、該当する原料を排除して製造することができます。

その他、日本赤十字社では献血者の過去の状況をどこの血液センターでもチェックできるように、献血者情報の全国一元化を行っています。これによりどこの血液センターにおいても、献血の履歴を参照でき、HIVやCJDなどについての遡及調査、献血後情報や輸血後情報などに対応できるようになっています。

献血者情報の全国一元化

どこの血液センターにおいても献血者の履歴を全国的に参照できるシステムで、HIVやCJD等についての遡及調査、献血後情報や輸血後情報等に対応できるようになっています。