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製造工程における対策

積極的なウイルス除去/不活化処理

液状加熱処理

溶液状態の血漿分画製剤を60℃で10時間加熱処理しウイルスを不活化させる方法で、熱に比較的安定な製剤のウイルス不活化法です。アルブミン製剤や人免疫グロブリン製剤に使用されています。

溶液状態で60℃、10時間の加熱処理を施すことにより、各種ウイルスを不活化します。

乾燥加熱処理

ガラス容器に分注した後に凍結乾燥させた血漿分画製剤を、乾燥状態のまま熱処理しウイルスを不活化させる方法で、熱に比較的不安定な製剤のウイルス不活化法です。凝固因子製剤等に使用されています。

乾燥状態で60℃、72時間の加熱処理を施すことにより、各種ウイルスを不活化します。

SD処理

界面活性剤(Detergent)と有機溶剤(Solvent)を用いて、HIV、HBVおよびHCV等のウイルスの脂質エンベロープを破壊し、ウイルスの感染性をなくす方法で、1985年にニューヨーク血液センターが発表しました。1)ただしHAVやヒトパルボウイルスB19等のエンベロープを持たないウイルスには無効です。凝固因子製剤や人免疫グロブリン製剤に使用されています。

1) Horowitz, B. et al. : Transfusion, 25: 516-522, 1985.

化学処理によりウイルスを不活化します
脂質エンベロープを持つウイルス(HIV、HBV、HCV等)に有効

ウイルス除去膜によるろ過処理

ウイルスと血漿たん白の大きさの違いにより、ウイルスを除去する方法です。ウイルス除去膜としては、ウイルスの阻止能が高いこと、目的たん白質の透過性が良好なこと、そして毒性がないこと等を同時に満足させることが必要です。各種製剤に広く使用されています。

ウイルスと血漿たん白の大きさの違いにより、ウイルスを除去します。
多孔性中空糸膜(平均孔径:15、19、35nm)を用いてろ過します。

低pH液状インキュベーション処理

低pH液状インキュベーション処理はガラス容器に分注したpH4程度の溶液状態の製剤を20~30℃で一定期間保存することで、エンベロープを持つウイルス、および一部のエンベロープを持たないウイルスを不活化する方法です。人免疫グロブリン製剤に使用されています。

pH 4程度の溶液状態で20~30℃、一定期間保存(インキュベーション)することにより、ウイルスを不活化します。
特に脂質エンベロープを持つウイルスに有効