コンファクトF静注用(250単位、500単位、1000単位)の溶解方法を、下記の説明動画やイラストよりご確認ください。
※溶解方法は、500国際単位規格を例にご紹介しています。
※全ての規格における、移注セットの基本的な使用方法は同じです。

2023年7月改訂
審J2308115

コンファクトF静注用の規格

コンファクトF 注射用 250・500・1000国際単位規格

※製剤の規格により溶解液量、ビンの大きさ、シリンジの大きさが異なります。

溶解で使用する主な構成品

製剤と溶解液
製剤と溶解液
溶解液注入針
溶解液注入針
フィルトラン(フィルター)
フィルトラン(フィルター)
注射器(シリンジ)
注射器(シリンジ)
翼状針(よくじょうしん)
翼状針よくじょうしん

コンファクトF静注用の溶解方法 説明動画

溶解前の準備

溶解前の準備イメージ1

液体石鹸で指先までしっかり手を洗い、清潔にします。
※固形石鹸は、菌が繁殖しやすいので使わないで下さい。

以下が全部そろっているか確認します。​

<本製品に含まれるもの>​​

  • 製剤バイアル
  • 溶解液バイアル
  • アルコール綿×2
  • 溶解液注入針
    (以下、注入針)
  • シリンジ
  • フィルトラン×2
  • 翼状針
  • 救急絆創膏2種類
  • 廃棄用ビニール袋

机の上も清潔にしておきます。​​
溶解液が冷たいと溶けにくいので、使用前に室温に戻してください。

薬の溶かし方

※溶解時、浮遊物が認められることがありますので、フィルトランでろ過後に沈殿、浮遊物の認められるものは投与しないで下さい。

薬の溶かし方のイメージ1

製剤バイアル及び溶解液バイアルのキャップを外し、ゴム栓を消毒します。

薬の溶かし方のイメージ2

注入針の片側のキャップを外します。

薬の溶かし方のイメージ3

溶解液バイアルのゴム栓の中央部分に注入針をまっすぐ刺します。
その後、注入針のもう一方のキャップを外します。

薬の溶かし方のイメージ4

製剤バイアルを逆さにして、上からゴム栓中央部分を注入針にまっすぐ刺します。

薬の溶かし方のイメージ5

溶解液バイアルが上にくるように逆さにすると、液が製剤バイアルに入っていきます。

薬の溶かし方のイメージ6

静かにかたむけると、バイアルの上部についた粉末を溶かすことができます。

薬の溶かし方のイメージ7

上下に振らないで下さい。また、勢いよく振らないで下さい。

溶解液が完全に製剤バイアルに入ったら、注入針を製剤バイアル側に残したまま、空の溶解液バイアルを抜き取ります。注入針のキャップをはめ、振り子を振るように左右にゆっくりと振盪し、できるだけ泡立てないようにして、完全に溶解します。

注射の準備
をする前に

製剤バイアル内の粉末が完全に溶解していることを確認してください。溶け残りがあると、薬液をシリンジに抜き取る際に詰まる恐れがあります。

注射の準備

注射の準備イメージ1

シリンジの先端に触らないように注意し、シリンジを袋から取り出します。

注射の準備イメージ2

フィルトランの袋をあけ、直接さわらないように注意して、シリンジにフィルトランをつけます。

注射の準備イメージ3

シリンジの中に、薬液と同じ量の空気を入れます。(溶解液バイアルに表示された量が薬液の量です)

<薬液の量>
250単位:5mL
500単位:10mL
1000単位:20mL

注射の準備イメージ4

注入針のキャップを外して、そこにシリンジのフィルトランをしっかり差し込み、親指でシリンジ内の空気をバイアルの中に押し込みます。(シリンジの押子から指を離すと空気が戻ってくるので、指を離さないで下さい)

注射の準備イメージ5

シリンジの押子を押したまま、反対の手で製剤バイアルを持ち、ゆっくり製剤バイアルを持ち上げます。

注射の準備イメージ6

シリンジの押子を押さえている指の力を少しずつゆるめると、空気に押し出されて薬液がシリンジに入っていきます。

※押子が戻っても薬液が全量移行しない場合は、ゆるやかに押子を引いて薬液を移行させて下さい。

注射の準備イメージ7

薬液が全部シリンジに入ったら、シリンジからフィルトランを抜き取り、シリンジの先端に触らないように注意して、翼状針又は注射針に接続します。
※移注セットに注射針は同梱されていません。

準備完了!

廃棄方法

廃棄方法イメージ針類は針が飛び出さないような硬い容器に入れてください。シリンジ、製剤バイアルと溶解液バイアルは専用の袋に入れてください。次の受診時に病院に持って行きましょう。その他の箱や器具の袋などは、自宅で廃棄してかまいません。
詳しい廃棄方法は、医療機関にお尋ね下さい。

トラブルシューティング

溶解液が製剤バイアル内に移行しない場合

対処法1

〈対処法①〉軽くふる

対処法2

〈対処法②〉バイアル底部を軽くたたく

注入針の空気流路内に液が入ると移注不良の原因になります。対処法①又は②の方法で液を除くとスムーズに移注ができます。
※いずれの方法でも解消しない場合、医療機関にご連絡下さい。

注意点

  • 家庭では子供の手の届かない所へ保管して下さい
  • 冷蔵庫内で10℃以下に凍結を避けて保存することが望ましいですが、室温(30℃以下)で保存することもできます。一旦室温で保存した場合は、使用期限を超えない範囲で6ヵ月以内に使用し、再び冷蔵庫には戻さないで下さい
  • 持ち運び時は、車内など直射日光の当たる場所に放置しないで下さい
  • 持ち運びに長時間を要する場合は、保冷バッグを利用し10℃以下に凍結を避けて保存して下さい
  • 溶解液が冷たいと溶けにくいので、使用前に室温にもどして下さい
  • 溶解液を室温に戻す際には手で温めて下さい(お湯で温めないで下さい)
  • 薬剤は使用する直前に溶解して下さい
  • ろ過後に沈殿、浮遊物の認められるものは投与しないで下さい
  • 溶解後は1時間以内に使用して下さい
  • 箱やラベルに書かれている有効期間を確かめて下さい
  • バイアルがひび割れ等をおこしていないか確かめて下さい
  • 使用後の容器内に残った薬液、移注セットは再使用しないで下さい
  • 他の薬剤と混注しないで下さい
  • 注射に足りないものはないか確認して下さい
  • 製剤バイアル・溶解液バイアル・シリンジなどの廃棄は、上記『廃棄方法』を確認して下さい