ノバクトM静注用(500単位、1000単位、2000単位)の溶解方法を、下記の説明動画やイラストよりご確認ください。

  • 溶解方法は、1000国際単位規格を例にご紹介しています。
  • 全ての規格における、移注セットの基本的な使用方法は同じです。

ノバクトM静注用の規格

ノバクトM 静注用 500・1000・2000国際単位規格
  • 製剤の規格により溶解液量、ビンの大きさ、シリンジの大きさが異なります。

溶解で使用する主な構成品

製剤と溶解液
製剤と溶解液
溶解液注入針
溶解液注入針
フィルトラン(フィルター)
フィルトラン(フィルター)
シリンジ
シリンジ
翼状針(よくじょうしん)
翼状針よくじょうしん
審J2111188

ノバクトM静注用の溶解方法 説明動画

溶解前の準備

溶解前の準備イメージ1

液体石鹸で指先までしっかり手を洗い、清潔にします。

※固形石鹸は、菌が繁殖しやすいので使わないで下さい。

机の上に「薬剤(製剤バイアル、溶解液バイアル)と移注セット」を並べ、全部そろっているかを確認します。机の上も清潔にしておきます。

  • 製剤バイアル
  • フィルトラン×2
  • 溶解液バイアル
  • 翼状針
  • アルコール綿×2
  • 救急絆創膏2種類
  • 溶解液注入針
    (以下、注入針)
  • 廃棄用ビニール袋
  • シリンジ
  • 添付文書

薬の溶かし方

※溶解時に沈殿の認められるものは投与しないで下さい。

薬の溶かし方のイメージ1

製剤バイアル及び溶解液バイアルのキャップを外し、ゴム栓を消毒します。

薬の溶かし方のイメージ2

溶解液バイアルに注入針を内筒が見えなくなるまで垂直に押し込みます。
注1) 注入針は必ず先に溶解液のバイアルに刺して下さい。
注入針に上下の区別はありません。

注入針の両端にある内筒は、押すと本体に格納され針が露出するため、直接触れないで下さい。

薬の溶かし方のイメージ3

逆さにした製剤バイアルを注入針に内筒が見えなくなるまで垂直に押し込みます。

薬の溶かし方のイメージ4

溶解液バイアルが上にくるように上下を反対にすると、溶解液が製剤バイアルに入っていきます。
注2) 必ず製剤バイアルを注入針に押し込んだ後で上下を反対にして下さい。
溶解液バイアルと注入針だけを上下反対にすると溶解液がこぼれ出てしまいます。

薬の溶かし方のイメージ5

溶解液注入後、注入針を製剤バイアル側に残したまま、空の溶解液バイアルを抜き取ります。

薬の溶かし方のイメージ6

製剤バイアルをゆるやかに振盪し、完全に溶解します。

薬の溶かし方のイメージ7

上下に振らないでください。また、勢いよく振らないでください。

注射の準備

注射の準備イメージ1

シリンジの先端に触らないように注意し、シリンジを袋から取り出します。

注射の準備イメージ2

フィルトランの袋をあけ、直接さわらないように注意して、シリンジにフィルトランをつけます。

注射の準備イメージ3

シリンジの押し子を5mLほど引いておきます。

注射の準備イメージ4

注入針にシリンジのフィルトランをしっかり差し込み、親指でシリンジ内の空気を製剤バイアルの中に押し込みます。(シリンジの押し子から指を離すと空気が戻ってくるので、指を離さないで下さい)

注射の準備イメージ5

シリンジの押し子を押したまま、反対の手で製剤バイアルを持ち、ゆっくり製剤バイアルを持ち上げます。

注射の準備イメージ6

シリンジの押し子を押さえている指の力を少しずつゆるめると、空気に押し出されて薬液がシリンジに入ってきます。

注射の準備イメージ7

薬液が全部シリンジに入ったら、フィルトランからシリンジを抜き取り、翼状針又は注射針に接続します。
※本製剤に注射針は同梱されていません。

準備完了!

廃棄方法

廃棄方法イメージ使い終わった後は、針類は針が飛び出さないような硬い容器に入れ、 シリンジ、製剤バイアルと溶解液バイアルは専用の袋に入れ、次の通院時に病院に持って行きましょう。箱や器具の袋などは、自宅で廃棄してかまいません。
詳しい廃棄方法は、医療機関にお尋ね下さい。

トラブルシューティング

溶解液が製剤バイアル内に流入しない場合

対処法1

〈対処法①〉軽くふる

対処法2

〈対処法②〉バイアル底部を軽くたたく

移注不良が起こった場合には、対処法①又は②の方法で、注入針の空気流路内の液を除くとスムーズな移注が可能となります。
※いずれの方法でも解消しない場合、医療機関にご連絡下さい。

溶解前の注意点

  • 家庭での保管は子供の手の届かない所へ保管して下さい
  • 持ち運び時は、車内など直射日光の当たる場所に放置しないで下さい
  • 持ち運び時に長時間にわたる場合は、保冷バッグ等を利用し30℃以下に保存して下さい
  • 薬剤は使用する直前に溶解して下さい
  • 溶解時に沈殿が認められるものは投与しないで下さい
  • 溶解後は1時間以内に使用して下さい
  • 箱やラベルに書かれている有効期限を確かめて下さい
  • バイアルがひび割れ等をおこしていないか確かめて下さい
  • 使用後の容器内に残った薬液、移注セットは再使用しないで下さい
  • 他の薬剤と混注しないで下さい
  • 注射に足りないものはないか確認して下さい
  • 製剤バイアル・溶剤バイアル・シリンジなどの廃棄は、上記廃棄方法を確認して下さい