高齢者介護編 高齢の血友病患者の在宅ケアはどのようにしたらいいの?
- まことくん小学3年生/血友病A患者
好奇心旺盛 - ママお料理上手なやさしいママ
ときどき心配性 - こころちゃん小学1年生/まことくんの妹
ちょっぴり甘えん坊 - ドクターまことくんの主治医
血液にくわしい物知りドクター
- 実家の父が血友病だけど、高齢になってさらに心配。
一緒に暮らす母の負担も増えていきそう。
- 高齢者というだけでも転倒や体調不良など問題が増えていくのに、出血を伴うけがや関節症の問題など、気が抜けないぞ。高齢夫婦だけでやっていくのは無理があるのだ。
- でも実家が遠くてなかなか様子を見に行けないのよ。
- 65歳以上だったら「介護保険」を利用して訪問介護や訪問看護を上手に利用するといいのだ。
- 血友病にも対応してもらえるのかしら。
- 看護師さんによる健康チェックや清潔介助、リハビリなどのほか、定期輸注の援助、介護タクシーによる通院(有料)なども助けてもらえる。何より、患者さん本人や家族が相談できることが大きな安心となるのだ。
- それは母もほっとするわね。在宅でもやっていけそうね。
- おじいちゃんとおばあちゃんには、いつまでも元気で笑っていてほしいな。遊びに行くのを楽しみにしててね。
「介護保険」を利用した訪問介護・訪問看護については、通っている医療機関のソーシャルワーカー、主治医、看護師などに早めに相談しておきましょう。
役所で要介護(支援)認定の申請、訪問看護についてケアマネージャーに相談、主治医が指示書を作成という流れを経て訪問看護ステーションと契約しますが、情報を収集し、できる手続きを進めておくと、いざという時の利用もスムーズに運びます。
費用は一部を除き、ほとんど健康保険や特定疾病療養受療証、研究事業で賄われます。
血友病患者の家族は心配が絶えません。無理をせず、プロに頼れることは頼りましょう。
相談に乗ってもらい愚痴を聞いてもらえることでも、本人や家族の荷はずいぶん軽くなります。
患者も家族も余裕をもって自宅で笑顔で暮らせるよう、上手に利用することをお勧めします。
(2024年Vol.77夏号)
審J2408111