天疱瘡・類天疱瘡とは?
「自己免疫疾患 (参照)」のひとつで、皮膚や粘膜(口の中など)に水ぶくれ(水疱)やただれ(びらん)、赤い発疹(紅斑)などができる病気です。
病気を起こす原因や症状によって、大きく天疱瘡と類天疱瘡に分かれます。
天疱瘡の特徴
尋常性天疱瘡
- 口の中の粘膜に痛みを伴うびらんや潰瘍
- 大小の弛緩性水疱(やぶれやすい水ぶくれ)やびらん
落葉状天疱瘡
- かさぶたやはがれ落ちたフケのようなものがついた紅斑、小さく浅い水疱
- 粘膜には症状が出ることはありません
類天疱瘡の特徴
水疱性類天疱瘡
- かゆみを伴う浮腫性紅斑(盛り上がった赤い発疹)、大小の緊満性水疱(パンパンに張った破れにくい水ぶくれ)、びらん
- 口の中の粘膜に症状が出ることもあります
粘膜類天疱瘡
- 主に口の中や眼の粘膜の水疱、びらん、潰瘍
- びらんが治った後に瘢痕(あと)が残ることがあります
「自己免疫疾患」とは何ですか?
免疫は、細菌やウイルスをからだから追い出し、からだを守る味方です。ところが、ごくまれに自分のからだの中のタンパク質を、「自己抗体」と呼ばれる“有害な免疫”が敵と間違えて攻撃してしまうことがあります。このような病気は「自己免疫疾患」と呼ばれています。