医薬品の研究・開発において、その有効性や安全性等を確認するために、実験動物を用いた検証は必要不可欠なものであると考えます。一方で、医薬品の研究・開発が実験動物の尊い犠牲のもとに行われていることを念頭に置き、科学的にはもとより動物福祉・愛護と実験従事者の安全の観点から適正な動物実験の実施に努めております。
当機構では動物試験に係わる国際的な倫理原則ならびに、2006年に厚生労働省から提示された「動物実験等の実施に関する基本指針」並びに日本学術会議より策定された「動物実験の適正な実施に向けたガイドライン」などに準拠して、「動物実験に関する要領」を制定しております。中央研究所に動物実験委員会を設置し、全ての動物実験は4Rの原則(Replacement:代替法の利用、Refinement:苦痛の軽減、Reduction:動物数の削減、Responsibility:実験者の責任)に基づいた実験計画が立てられているかを事前に審査し、適正に動物実験を実施しております。更に、実験従事者への教育、動物実験実施の自己点検・評価を行うとともに、これらの取り組みについて第三者(一般財団法人日本医薬情報センター動物実験実施施設認証センター)による認証を取得しています。また、年1回動物慰霊祭を開催し、実験動物に対する供養と感謝の念を捧げています。